秋の訪れを告げる風が心地よく頬をなでる10月、川越の街は一年で最も華やぐ季節を迎えます。
石畳の上に射し込む西陽は黄金色に輝き、その先から聞こえてくるのは、太鼓の「ドン!」という重低音と笛の軽やかな旋律。
提灯の揺らめく光が路地を照らし、見上げれば豪華絢爛な山車が迫ってくる――。
これが370年以上の歴史を持つ「川越まつり」。
江戸時代の情緒が息づく小江戸の街並みと、日本の伝統芸能が融合するこのお祭りは、ただのイベントではありません。
地元の人にとっては誇りであり、訪れる人にとっては心を揺さぶる体験です。
2025年も、町全体が舞台となるこの壮大なお祭りが10月に開催されます。
家族で訪れれば、子どもが屋台グルメに歓声をあげ、大人が山車や曳っかわせに感動する、そんな“世代を超えた楽しみ”が詰まっています。
ベビーカーでも回れる道、混雑を避ける時間帯、家族全員で満喫できるルート。この記事では、2025年川越まつりの開催概要から、絶対見逃せない見どころ、家族連れのためのおすすめルートや混雑回避の裏技まで、実践的かつ楽しい完全ガイドをお届けします。
さあ、親子で小江戸の秋に飛び込みましょう!
川越まつり開催概要
開催日程と会場
2025年の川越まつりは10月18日(土)と19日(日)の二日間開催。
雨天決行ですが、荒天の場合は中止になるため、直前の天気予報は要チェックです。
公式サイトはこちら
開始と終了の明確な時間はありませんが、29台もの山車が行う巡行や曳っかわせなどメインイベントが集中するのは昼〜夜にかけて。
朝は比較的静かで、観光と祭り準備の雰囲気を同時に楽しめます。
会場概要
祭り会場は非常に広く、川越駅・本川越駅・氷川神社を三角形で結ぶ形になっています。
蔵造りの街並み、一番街、札の辻、大正ロマン通り、本川越駅周辺、クレアモール商店街など、市内の主要観光スポットをすべて巻き込みます。
特に賑わうのは、川越駅と本川越駅から札の辻交差点までの間。
主要なエリアと見どころは、以下のとおりです。
- 蔵造りの街並み(メイン通り)
山車巡行の中心ルート。情緒ある建物が並び、写真映え度No.1。 - 札の辻交差点
複数の山車が交差し、曳っかわせが頻繁に起こる熱狂スポット。 - 蓮馨寺周辺
屋台が密集。休憩所やベンチもあり、子連れでの休憩に最適。 - 大正ロマン通り
レトロな洋館やカフェが並び、観光と祭りを同時に楽しめる。 - 氷川神社
神幸祭の神輿出発地。縁結びのパワースポットとしても有名。
祭り当日は歩行者天国が広がり、普段は車が通る道も人の流れに変わります。
ベビーカー連れの場合は広めの通りを選ぶのがおすすめですが、裏道や小路にも屋台やパフォーマンスが隠れているので、探検気分で歩くのも楽しいですね。
主な見どころ
- 山車の巡行:昼は彫刻や装飾がよく見え、夜は提灯の灯りが幻想的
- 曳っかわせ:お囃子の競演と提灯の高さ比べが圧巻
- 川越氷川神社の神幸祭:神輿が町中を進む荘厳な行列
- 夜の山車巡行:灯りと人波の中、山車が浮かび上がる
- 鳶のはしご乗り:職人技が光る伝統の曲芸
- 宵山:山車の展示とお囃子の披露
- イベントステージ:ダンスや音楽のライブパフォーマンス
屋台情報
毎年1,000店以上の屋台が出店します。
蔵造りの街や札の辻、蓮馨寺、大正ロマン通り、本川越駅東側、クレアモール商店街など、主要な観光エリアほぼ全てに屋台が広がります。
営業時間は11:00〜21:00前後が目安。
昼間は家族連れ、夕方以降は仕事帰りの人や若者グループでさらに賑わいます。
「子どもはじゃがバター、大人は地ビールで乾杯」なんていうのも、川越まつりの醍醐味です。
川越まつりの伝統と歴史 − ユネスコ無形文化遺産への道
川越まつりの始まりは1648年(慶安元年)。
当時の川越藩主・松平信綱が氷川神社に神輿や祭具を奉納し、町をあげての祭礼が始まったのが起源です。
江戸時代、川越は江戸城の北の守りとして栄え、商業と文化の中心地でした。
そのため、江戸の「天下祭」と呼ばれる壮大な祭り文化が色濃く伝わりました。
豪華な山車やお囃子、町ごとの競い合いなど、その多くが川越まつりにも受け継がれています。
2005年には国の重要無形民俗文化財に指定され、さらに2016年には「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産にも登録されました。
これは、日本全国の祭りの中でも選ばれた数少ない栄誉であり、「川越まつりは世界的にも価値のある文化財」とお墨付きをもらった証です。
家族で感じる歴史
小学生のお子さんにとっては、歴史の授業で聞く江戸時代が「動く映像」として目の前に現れる瞬間です。
大人にとっても、「歴史と今が一瞬でつながる」ような感覚は特別。
家族で訪れる際には、こうした歴史的背景を少し子どもに話してあげると、祭りを見る目が変わります。
「この山車、江戸時代から続いてるんだよ」と耳打ちすれば、子どもの目もキラリと輝くはずです。
必見!山車と「曳っかわせ」の迫力
山車の魅力
山車は高さ約8メートル、重さ数トンの巨大な移動舞台。
木彫りの人形や細密な彫刻、金箔の装飾など、細部まで芸術品のような作りです。
昼間はその精巧な細工がはっきり見え、職人技に感嘆します。
夜になると山車は提灯で飾られ、街中に浮かび上がる光の巨人に変わります。
子どもはもちろん、大人も思わず立ち止まり、スマホを構えたまま見入ってしまうほど。
曳っかわせ
そして最大の見せ場「曳っかわせ」。
曳っかわせは、山車同士が交差点などで出会った瞬間に始まるお囃子の競演。
太鼓や笛の音がぶつかり合い、提灯が高く掲げられ、周囲の観客も声をあげて応援します。
夜の曳っかわせは特に迫力が増し、太鼓の低音が体に響き、提灯の光が目の前で揺れ動く臨場感は格別です。
小さなお子さんは、太鼓の音に驚いて抱っこをせがむかもしれませんが、それもまた良い思い出。
中にはお囃子のリズムに合わせて踊り出す子もいるとか。
屋台グルメ・おすすめ立ち寄りスポット
屋台グルメの攻略法
川越まつりの屋台は、ただ食べ物を買うだけではありません。
例えば、焼きそば屋台では鉄板の上で舞うソースの香りを楽しみ、たこ焼き屋台では店主の華麗な手さばきに見入ってしまいます。
子どもが型抜きやヨーヨー釣りに挑戦する横で、大人はビール片手に焼き鳥を頬張る――そんな時間が幸せそのもの。
川越まつりの屋台はバリエーションが豊富。なんせ1000店ですから。
家族で行くなら、「甘い担当」「しょっぱい担当」に分かれて買い出しして合流すると、効率的にたくさん味わえます。
おすすめグルメ例
- いも煮(川越名物)
- 地ビール(大人向け)
- 限定ラーメン(昼過ぎには売り切れることも)
- ポッポ焼き(ふわもち食感の珍しい屋台フード)
- チョコバナナ(カラフルなトッピングは写真映え)
立ち寄りスポット
お祭りの雰囲気を満喫しながら、気軽に立ち寄りたいスポットです。
- 亀屋 時の鐘店:歴史ある和菓子店。時の鐘とセットで記念撮影も◎
- 小江戸coffee mame蔵:レトロな店内で「みるくコーヒー」を
- CAFE&SPACE NANAWATA:エクレアは手土産にも喜ばれる
おすすめフォトスポッ
ここでは、川越祭りでのおすすめフォトスポットを紹介します。
- 時の鐘と山車のツーショット(昼)
青空に映える定番構図。 - 札の辻の夜の曳っかわせ
提灯の光と人波の迫力が伝わる写真に。 - 氷川神社の大鳥居
昼は厳か、夜は幻想的。 - 大正ロマン通りの洋館前
着物レンタルと組み合わせればSNS映え抜群。 - 蓮馨寺の境内屋台
カラフルな屋台と参道の雰囲気が可愛い。
家族向けおすすめモデルルート
午前中
- 川越市駅到着 → 氷川神社参拝(人出が少なめで写真も撮りやすい)
- 蔵造りの街並みを散策しながら軽食と写真撮影タイム
- 早いうちに軽食やお土産チェック
昼〜午後
- 山車の巡行を見学
- 屋台でランチ(担当を分けて効率的に)
- 子ども向けゲームや体験屋台を巡る
夕方〜夜
- 宵山やイベントステージを鑑賞
- 夜の山車巡行&曳っかわせで感動のクライマックス
- 帰りは混雑前に駅へ(事前に切符購入しておきましょう)
祭り体験を快適にする注意点と豆知識
- 交通規制:10:00〜21:00頃まで車両通行止め
- 混雑回避:川越市駅ルート利用、早朝や夕方以降に移動。帰りは早めに移動開始
- 持ち物:モバイルバッテリー、水筒、小銭、折りたたみ傘
- トイレ対策:事前に位置を把握、混雑を避けて早めに利用
- 屋台利用:人気商品は昼前に確保、時間をずらすと並ばず買える
- ベビーカー移動:蔵造りの通りは混雑するため、裏道や広い通りを選ぶと楽。
川越まつりナビ
川越まつりに行くときに便利なのが「川越まつりナビ」。
山車は移動していますが、そのリアルタイムの位置情報を見ることができます。
また、臨時の駐車場や駐輪場、屋台村・トイレ・休憩所も見ることができます。
「今、どこに行けば山車が観られるのか?」「どこの山車が近いのか?」や「屋台やトイレはどこ?」がすぐに分かるので、川越祭りに来る前に、スマホにインストールしておくと便利です。
川越まつりナビの詳細はこちらから
「はぐれたらどうしよう」その不安に応えるGPS
人混みの中でのお出かけ。特に花火大会は、子どもがすぐ視界から消えてしまう心配も…。
そんな場面で活躍するのが、GPS見守りデバイス「まもサーチ3」です。
✔ スマホで子どもの位置をすぐに確認
✔ 移動履歴やエリア外通知もOK
✔ 家族で見守り情報を共有できるから連携もスムーズ
✔ 全国子ども会連合会推奨の信頼ある製品
さらに、「まもサーチ3」は日常の登下校や公園遊びにも使える月額サービス。
「イベント用の一時的な対策」ではなく、これからの見守り習慣のスタートにもぴったりです。
駐車場情報
基本、公共交通機関での来場が望ましいですが、そうもいかない方のために臨時駐車場の情報です。
周辺の臨時駐車場情報は以下のとおりです。(2025年は未確定です。)
前述の「川越まつりナビ」では、駐車場の混雑状況もわかります。
- 市民グラウンド駐車場:約190台
- 小仙波の駐車場:約150台
- 川越第一中駐車場:約160台
- 仙波小:約70台
- 冨士見中:約100台
- 月超小:約120台
- 旧川越保健所跡地駐車場:約100台
会場近くに停められる、隠れスポット見つかる
花火大会やお祭りのとき、現地に近い駐車場はどこも満車で途方に暮れることも…。でも【akippa】を使えば、周辺の“空いてる場所”が見つかります!個人宅や小規模施設の駐車スペースも掲載されていて、事前に予約しておけば安心。当日は会場までスイスイ移動、ゆとりあるお出かけが叶います。
まとめ
川越まつりは、家族で楽しめる秋の一大イベント。
昼は豪華な山車やグルメ、夜は曳っかわせと提灯の灯りで感動。
子どもにとっても、大人にとっても一生の思い出になる時間です。
2025年は、ぜひ家族揃って小江戸の秋を満喫してください。
きっと帰り道には、「来年も行こうね!」という約束が自然と交わされるはずです。